幸福論
ヘッセの幸福論を読んだ。
一言で言うと
難しい過ぎる…
ヘッセの考える幸福の意味を
言葉で理解するにはまだ早すぎた
かもしれない
でもなんとなく分かった気もする
何故なら
僕も、幸福を体験しているからだ
ヘッセの言う、幸福と類似しているものを
記憶の中から必死に探した
そしたら思い当たることがあった
作中にこんな一文がある
「完全な現在の中で呼吸すること、天球の合唱の中で共に歌うこと、世界の輪舞の中で共に踊ること、神の永遠な笑いの中で共に笑うこと、それこそ幸福にあずかることである。多くの人はそれをただ一度だけ、あるいは数回だけ体験した。しかしそれを体験した者は、一瞬のあいだ幸福であっただけでなく、没時間的な喜びの光輝やひびきのなにがしかをも得てきたのである。」
これによく似た体験をしていたのだ
僕は、大学時代ボクシング部に入っていた
ある時、練習中にヒートアップしていき
本気の殴り合いになっていた
しかし
疲れなかった。痛くもなかった。
パンチも見えていた
どこにパンチが来るのか
不思議とわかった
楽しくて楽しくてしょうがなかった
その時
心から笑顔でボクシングをしていたと思う
時間が経つのも忘れていた
終了のブザーも聞こえなかった
周りに声をかけられて
初めて現実に戻った
あの時、
自分がその空間をしているかのような
神になったかのような
宇宙の一部になったかのような
感覚だった
これこそ
「世界の輪舞の中で共に踊ること」
に近いのではないか
そんな気がする
そして思い出せないが幼少期に
何度かこれに近い体験をしている気がする
あれを幸福というのならば
それ以来、
僕は幸福を感じられたことはない